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14页大学院人文科学研究科) - 17 - 教育評価報告書 (平成13年度着手分) 新潟大学大学院人文科学研究科 平成14年4月 新潟大学評価委員会 (大学院人文科学研究科) - 19 - Ⅰ 対象組織の現況 Ⅰ 対象組織の現況 ○学部名: 人文科学研究科(修士課程) ○専攻構成: 人文科学研究科:行動科学専攻、日本・東洋文化専攻、西洋文化専攻、 情報文化専攻 ○学生総数: 人文科学研究科 行動科学専攻 入学定員 4 人 学生現員9人 日本・東洋文化専攻 入学定員 3 人 学生現員14人 西洋文化専攻 入学定員 3 人 学生現員9人 情報文化専攻 入学定員 4 人 学生現員4人 人文科学研究科は、人文学部の学部教育を基盤として昭和 6 0年に設置された本格的な学術研究に進むための基本的能力を培い、研究者の養成や高い専門性を備えた職業専門人の育成を目的としている本研究科は、従来「行動科学専攻」 (入学定員 4 人) 、 「日本・東洋文化専攻」 (3 人) 、 「西洋文化専攻」 (3 人)の三専攻、入学定員は 1 0 人であった学部に情報文化課程が平成 6 年に設置されたことに伴い、 平成 1 0 年より情報化、 国際化の進む現代社会の要請に応えられる専門的知識 ・ 技術と語学力を備えた人材を養成するために、第4の「情報文化専攻」 (4 人)が設置され、入学定員は 1 4 人となり、拡充された。
近年、教育界や実業界を中心として高度な専門知識や能力を備えた人材に対する需要が高まりつつあるが、本研究科においても平成 1 0 年度から 1 2 年度の入学志願者数と入学者数は、それぞれ、1 0 9 人と 5 1 人となっている ○教員総数: 総数 8 1 人(教授 4 6 人、助教授 3 3 人、講師 2 人) (大学院人文科学研究科) - 20 - Ⅱ 教育目的及び目標 Ⅱ 教育目的及び目標 (1) 教育目的 人類が現在に至るまで直面してきた多くの問題に根本的な解決を与えるためには、人間と文化を解明する基礎科学の発展が必要不可欠である基礎としての理論的教育・研究を重視しながら、社会に実践的に応用・還元できる教育・研究を行うことが、人文科学研究科の目的である これらの研究を背景として、基礎科学に裏付けられた実践的課題探求能力を有し、社会に貢献できる人材の育成を目指した教育をおこなっている (2) 教育目標 2 1 世紀を迎え、人文科学研究科は以下のような教育目標を策定した 1) 高度専門職業人として社会で活躍できる豊かな資質を備えた学生を送り出すために、人文科学研究科が擁するスタッフの特色を最大限に生かしつつ、大学院教育の基盤整備をはかる。
大学院進学者に対する専門基礎教育を体系化し、人文科学研究科等を改組することにより 6 年一貫と 9 年一貫の教育体制を整備する 2) 人文学部研究棟の新営等を行うことにより、現在二か所にわかれている人文学部と人文科学研究科の施設を統合し、教育環境の格段の整備をはかる 3) 人文科学研究科を改組する入学定員を倍増し、高度専門職業人養成のためのカリキュラムを充実させる従来の四専攻を二専攻とし、学際的分野に留意するなどにより柔軟な教育研究体制を整える 今日のグローバリゼーション、地球環境問題の認識、情報技術革命、高齢化社会等に伴う問題は、これまでの人文科学の個別領域で対応しうる範囲を越えている新たな専門知識と課題探求能力を有する人材が求められているのであり、それに対応した改革を進めることが今日必要である もう一方で、大学に対して社会貢献の向上を図ることが強く要請されている教育・研究の成果を社会に還元したり、社会で活躍している人々、諸外国の人々に高度な教育研究の場を進んで提供するなど、社会に開かれた体制を築く必要がある このような諸課題に十分取り組む体制を構築するために、本研究科は、社会・自然科学(大学院人文科学研究科) - 21 - 分野との協力体制を整備しつつ、人文科学における領域融合的な教育研究を推進したい。
人文科学研究科で養成しようとする人材は、以下の通りである 1 ) 広い視野と深い教養を備え豊かな人間性と高い倫理観を有する人材の養成 2 ) 統合的・複合的な視点を有し、人類と社会の諸課題に対処できる課題探求能 力を有する人材の養成 3 ) 情報技術に深い理解を有し、国際社会で活躍できるコミュニケーション能力 を有する人材の養成 (大学院人文科学研究科) - 22 - Ⅲ 項目別評価結果Ⅲ 項目別評価結果 1.アドミッション・ポリシー(学生受入方針) 1.アドミッション・ポリシー(学生受入方針) ここでは, 教育目的及び目標に沿ったアドミッション・ ポリシーに関する取組, 教育目的の周知・公表に関する取組が,教育目的及び目標にどの程度貢献しているか評価する ◇特色ある取組・優れた点 ◇特色ある取組・優れた点 人文科学研究科で養成しようとする高度専門職業人は,以下の通りである①広い視野と深い教養を備え豊かな人間性と高い倫理観を有する人材②統合的・複合的な視点を有し,人類と社会の諸課題に対処できる課題探求能力を有する人材③情報技術に深い理解を有し,国際社会で活躍できるコミュニケーション能力を有する人材。
このような方針が明文化されていることは, 高く評価される 学生の受入れについては,一般選抜と外国人留学生特別選抜 ・ 社会人特別選考など, 多様な入試を導入するとともに,受験生に対する試験期日の配慮に努めていることは評価される結果として,志願者が定員を大きく上回っていることから,学生受入れ方針が学内外に適切に周知・公表されていると評価できる ◇改善を要する点・問題点等 ◇改善を要する点・問題点等 (1) 学生募集要項はホーム・ページ上に掲載するなど,研究科の周知活動にはなお改善の余地はある (2) 社会人の再教育機能の強化は大切であるが,人文・社会系に対する企業の需要がどのようなものであるのか,また教育目的や目標の周知,及び公表の方法を改善する余地がある ◇貢献の状況(水準:8) ◇貢献の状況(水準:8) 取組は,教育目標の達成に成果があがっているが,改善の必要もある (大学院人文科学研究科) - 23 - 2.教育内容面での取組 2.教育内容面での取組 ここでは,教育課程及びその下で実施される授業の構成やその展開に必要な施設・設備が,教育目的及び目標にどの程度貢献しているか評価する。
◇特色ある取組・優れた点◇特色ある取組・優れた点 本研究科が,近年の社会構造の変化や国際関係の変動にともない,新たな専門知識と課題探究能力を有する人材を養成し,併せて専門職業人の再教育とリカレント教育を進めるため,研究科の改組に取り組んでいることは評価される 「共通科目」 によって, 特化された研究課題に偏る傾向を是正し, 各専攻におけるコア・カリキュラムとしての機能を持たせていることは本研究科の特色ある取組であるその結果,総合的な視点に立って,自己の研究を進める能力を涵養する学生を輩出できるようになったことは評価される さらに, 授業の内容が教育目的及び目標の実現に向けて, 講義,演習,実習のすべてにおいて,小人数での極めてきめの細かい指導を行っていることは評価できる ◇改善を要する点・問題点等 ◇改善を要する点・問題点等 (1) 「共通科目」の履修単位は専攻によってばらつきがあるが,その根拠は何かまた「共通科目」の履修によって,具体的にどのような成果が現れているのか検討する必要がある (2) 高度専門職業人の養成であれば, 「共通科目」の履修よりもむしろ徹底したコース・ワークが課されてしかるべきである。
高度職業人養成型の理念が具体的にカリキュラムのなかでどのように編制されているのか見えにくい (3) 図書・参考書類が,総合図書館,各専攻の資料室,教員の研究室などに分散して配備されているさらに,教員の研究室が人文学部と教養校舎の2カ所に分かれていることは,学生の教育サービスにおいて不便であり,改善が急がれる (4) 教育目標に6年一貫教育とあるが,学部のカリキュラムとのどのような整合性があるのか,説明をする必要がある ◇貢献の状況(水準:7)◇貢献の状況(水準:7) 取組は,教育目的の達成に大いに努力しているが,改善の必要もある (大学院人文科学研究科) - 24 - 3.教育方法及び成績評価面での取組 3.教育方法及び成績評価面での取組 ここでは,教育方法及び成績評価法やそれに沿った施設・設備が,教育目的及び目標にどの程度貢献しているか評価する ◇特色ある取組・優れた点◇特色ある取組・優れた点 研究科は,平成 1 0年度に情報文化専攻が新たに設置されるに伴い,従来の教育課程の見直しが行われ,研究指導を担当する主指導教員以外に複数指導体制を整備したことは特色ある取組であるまた,大学院設置基準第 1 4 条「教育方法の特例」による入学を希望する学生については,夜間開講,夏期休業中の集中授業,E - m a i l や F A X を利用した双方向・遠隔授業などの多様な開講形態の実施に努めていることは評価できる。
外国人留学生については,日本人の研究科生をチューターとして配し,研究のみならず生活上の諸問題点の支援に努めているさらに,日本人学生の海外留学について,留学期間中履修した授業科目の単位を修了に必要な単位の一部として認定するなど,高度専門職業人の育成に配慮していることは評価されるさらに,TAの導入によって教育の質の向上を図ろうと努力していることは評価されよう ◇改善を要する点・問題点等◇改善を要する点・問題点等 (1) TAについて,指導を受ける側の学生に対する教育効果は大きいが,予算措置と科目の検討を含めて,実績をもっと増やすよう改善する必要がある (2) 小人数教育の利点を活かしながら複数指導体制で成果を上げているとあるが,具体的にどのような面で効果が現れているのか見えにくい評価システムづくりに努力する必要がある (3) 社会人大学院生については,1 4 条特例により配慮されているが,指導は教員個人の努力に任されているとある教員の負担を考慮しつつ適切に取組む必要がある (4) 日本人学生の海外留学支援体制など整備する必要がある ◇貢献の状況(水準:7) ◇貢献の状況(水準:7) 取組は,教育目的及び目標の達成に努力しているが,改善の必要がある。
(大学院人文科学研究科) - 25 - 4.教育の達成状況 4.教育の達成状況 ここでは,対象組織における「学生が身につけた学力や育成された資質・能力の状況」や「卒業後の進路の状況」などから判断して,教育目的及び目標において意図する教育の成果がどの程度達成されているか評価する ◇特色ある取組・優れた点 ◇特色ある取組・優れた点 専攻分野における研究能力の形成面について,アンケート調査( 「人文科学研究科に関するアンケート」 )を実施していることは評価される学位論文の審査の方法・体制・実施状況等については,時間をかけ厳格な審査を行うように努めており,研究科の水準を維持するものとして評価される就職状況・進路については,大学院への進学を別にすれば,不況時にもかかわらず,高等学校教員や公務員他,通信関係,サービス業などにも就職している教育の達成状況に関する評価は,上記「アンケート調査」の結果からも,ほぼ「満足」という回答に示されている ◇改善を要する点・問題点等◇改善を要する点・問題点等 (1) 人文科学研究科が目指す専門知識と課題探究能力を有する人材の養成は一定の成果をあげているが,探求法の修得面,実践力の修得面,課題探求能力など具体的にどの程度達成されているのか把握する必要がある。
(2) 「人文科学研究科に関する。












